証券用語「か~こ」
証券用語「か~こ」
▼か行
回号( かいごう )
債券において、例えば「国債」をみてみると、発行主体は「国」ですが、何度も「国債」の発行を行っています。このため、各債券の銘柄を区別するために「回号」を設定する必要があります。
株券の場合は、一般的には発行後には発行前の株券と同一の権利となるため、「回号」により区別する必要はありませんが、債券の場合には、それぞれの償還期日や利率が異なるため、銘柄単位で区分する必要があります。
外国債( がいこくさい )
円貨建外債及び外貨建外債の総称。非居住者が発行する債券で、円貨で表示されるものを”円貨建外債”、外貨で表示されるものを”外貨建外債”といいます。
また、外国債は、発行者によって、外国社債、国際機関債、外国国債、外国地方債、外国政府機関債に区分されます。 なお、円貨建外債は”サムライ債”、外貨建外債は”ショーグン債”と呼ばれています。
買い越し( かいこし )
投資者のある銘柄に対しての売買数量のうち、売り数量よりも買い数量のほうが多いことを言います。反対に買い数量よりも売り数量のほうが多い場合を「売り越し」と言います。
開示注意銘柄( かいじちゅういめいがら )
上場有価証券の発行者が、適時開示規則に基づく会社情報の開示を直ちに行わない状況にあると認められ、当該事実が開示されていないことを周知させる必要があると認められる場合に、当該開示が行われるまでの間、「開示注意銘柄」に指定して、開示すべき事項が開示されていない旨を公表することとしています。
改善報告書( かいぜんほうこくしょ )
上場有価証券の発行者が、適時開示規則に基づく会社情報の適時開示等を適正に行わない場合で、改善の必要性が高いと認められるときは、当該発行者に対して、その経緯及び改善措置を記載した報告書(適時開示に関する改善報告書)の提出を求めることとしています。提出された適時開示に関する改善報告書は、公衆縦覧に供されます。
なお、適時開示に関する改善報告書のほか、第三者割当規則に関する改善報告書、書類の提出等を適正に行わなかった場合の改善報告書もあります。
買占め( かいしめ )
特定の銘柄の株式を、その会社を支配すること、株価を吊り上げ売り逃げること若しくはその会社に高値にて引き取らせることなどを目的として、大量に買い集めることをいいます。
買い特別気配・売り特別気配( かいとくべつけはい・うりとくべつけはい )
呼値の値段が価格の継続性維持の観点から適正と認める範囲外のものであるときに、その存在を特別に周知するために特別気配を表示しますが、買い注文が優勢なときには買い特別気配、売り注文が優勢なときには売り特別気配を表示します。
買取引受( かいとりひきうけ )
時価に近い価格での募集や売出しを行う場合、予め決まった割当先がないと市場の状況によって消化できない株式や債券が大量に残る危険性(リスク)があります。このような募集や売出しを容易に行うため、証券会社等がリスクを肩代わりすることを「引受」といいます。
このうち買取引受は、募集や売出しに係る有価証券を一旦全部証券会社等が買い取った上で売り捌くことをいいます。
買戻し( かいもどす )
決済のために売建玉を買い付けることをいいます。
価格優先原則( かかくゆうせんげんそく )
価格優先原則とは、売呼値(売注文)については、値段の低い呼値(注文)が値段の高い呼値に優先し、買呼値(買注文)については、逆に、値段の高い呼値が値段の低い呼値に優先するという原則です。
また、成行呼値については、値段を指定した呼値に優先することになります。
格付け( かくづけ )
会社が発行する債券の元本償還や利払いの確実性を格付機関が判定し、簡単な記号により表示することを格付けといい、投資者はこの格付けを投資の判断材料とします。
金融庁長官から指定を受けた指定格付機関は下記の通りです。
額面株式( がくめんかぶしき )
株券に金額の表示があるものを「額面株式」といい、額面金額は企業が最初に株券を発行した際の金額を表します。また、株数の表示だけで金額の表示が無いものを「無額面株式」といいます。
平成13年9月末以前は、株式会社はこの両者のうち、いずれかを発行することができたのですが、平成13年10月1日に施行された商法改正により、額面株式は廃止となり、無額面株式に統一されました。
なお、すでに発行されている額面株式については、会社の取締役会の決議により、回収して再発行することができますが、再発行には各種手続きやコスト発生といった負担が大きいことから、実際には再発行を行わない会社も多く、その場合は額面に記載されている金額はあくまで意味をなさない数字としてとりあつかっています。
貸株注意喚起銘柄( かしかぶちゅういかんきめいがら )
貸借取引において証券金融株式会社が証券会社に対して株券の貸付けを行っていますが、証券金融会社において貸付株券の調達が困難となるおそれのある場合において、証券金融会社が証券会社や投資者に通知、公表を行って貸株利用等に関する注意を促す場合があります。
この通知、公表の対象となった銘柄を貸株注意喚起銘柄といいます。
なお、東京証券取引所では、貸株注意喚起となった銘柄について、日々の信用取引残高の公表を行っています。
貸株申込制限銘柄( かしかぶもうしこみせいげんめいがら )
貸借取引において証券金融株式会社が証券会社に対して株券の貸付けを行っていますが、証券金融会社において貸付株券の調達が困難となった場合において、証券金融会社が証券会社に対して貸借取引申込みの制限または停止を行う場合があります。
この制限、停止の対象となった銘柄を貸株申込制限銘柄といいます。
貸借取引申込みの制限または停止は、次のイ、ロ、ハに伴う申込みの一部または全部が対象となります。
加重株価平均(加重平均)( かじゅうかぶかへいきん )
株価平均は、市場の全体的な株価水準を見るための指標で、代表的なものとして単純株価平均と加重株価平均があります。加重株価平均は、単純株価平均の算式に、上場株式数によるウェイトを付したもので、算出式は以下の通りです。
加重株価平均=対象銘柄の時価総額合計/対象銘柄の上場株式数合計
株式市場全体としてみた場合や、多銘柄にわたるポートフォリオを持つ投資家にとっては、単純株価平均よりもその株価の水準をより的確に表すことができるという特徴があります。
東証では市場第一部、第二部別に普通株式全銘柄(新株式を除く。)を対象とした加重株価平均のほか、市場第一部銘柄を業種別に分類した加重株価平均を発表しています。
加重平均利回り( かじゅうへいきんりまわり )
加重平均利回りは、単純平均利回りに上場株式数によるウエイトを付けたもので、算出式は以下の通りです。
加重平均利回り=配当金総額/時価総額×100
東証では、市場第一部、第二部別に普通株式全銘柄(新株式を除く。)を対象とした加重平均利回りや、業種別加重平均利回りを「東証統計月報」に掲載しています。また、日々の数値については、新聞の市況面等で参照できます。
仮装売買( かそうばいばい )
特定の株式等の売買状況に関し、第三者に誤解を生じさせる目的をもって、同一人物が、同時期に、同価格で、売りと買いの注文を行う権利の移転を目的としない売買を仮装売買といいます。 また、売主と買主が通謀して行う同様の売買を馴合い売買といいます。
こうした売買は、自由でオープンな有価証券市場において、人為的な操作を行い、公正な価格形成を阻害し、一般の投資家に不測の損害をもたらすこととなるため、証券取引法により禁止されています。
合併交付金( がっぺいこうふきん )
会社の合併に際し、株式の価値を基準として計算される株式の割当比率の端数調整や、合併当事会社の決算期が異なる際の利益配当の調整等のために、存続会社から消滅会社の株主に交付される金銭を合併交付金とよびます。
合併差益( がっぺいさえき )
ある会社(A社)が他の会社(B社)を合併する場合、A社はB社の株主に対してA社の株式を割り当てたり、合併交付金を払うことになりますが、これらの金額よりもB社から受け入れる金額(つまり、B社の純資産)が多い場合には利益が発生し、その利益を合併差益といいます。
合併比率( がっぺいひりつ )
会社が合併を行う際、合併により消滅する会社の株主に対して存続(又は新設)会社の株式が割り当てられることになりますが、消滅する会社の株式何株に対して存続(又は消滅)会社の株式が何株割り当てられるかの比率を、合併比率(又は割当比率)とよびます。
カバード・コール( かばーど・こーる )
基礎商品の保有とコールオプションの売りを組み合わせたもので、利回りの向上を狙う場合などに用いられる投資戦略のひとつです。
株価指数( かぶかしすう )
一般的に株価平均は、連続性を持たず、かつ、金額表示されるため、騰落変動の比率的な観察ができにくい面があります。
これに対し、連続性を維持し、ある時点の株価水準を基準として株価水準の騰落比較を容易化し、長期的なすう勢・変化をもとらえられるよう考え出されたのが株価指数です。
我が国における株価指数の代表的なものとしては、TOPIX(東証株価指数)があります。
株価指数オプション取引( かぶかしすうおぷしょんとりひき)
株価指数オプション取引とは、株価指数を基礎商品とするオプション取引のことです。
株価指数は抽象的な数値ですから、権利行使の際に形あるものを受け渡すことはできません。したがって、株価指数オプション取引で権利行使が行われた場合には、株価指数先物取引の最終価格と同様に差金決済となり、現実の株価指数と権利行使価格との差に相当する金銭を授受することとなります。
東京証券取引所では、平成元年10月から、TOPIXオプション取引を、平成13年6月からS&P/TOPIX150オプション取引を行っています。
株価指数先物取引( かぶかしすうさきものとりひき )
株価指数先物取引は、TOPIX(東証株価指数)など株価指数を対象とした先物取引で、株価指数を将来の一定の日に、今の時点で取り決めた値段で取引することを約束する契約のことです。
あらかじめ定められた期日がくれば、そのときの時価とは関係なく、約定したときの値段で決済することになりますが、期日以前に反対売買を行って、売値と買値の差額を授受する差金決済によって契約を解消することもできます。
東京証券取引所では、昭和63年9月3日からTOPIXを取引対象とするTOPIX先物取引を、平成13年6月11日からS&P/TOPIX 150を対象とするS&P/TOPIX150先物取引を行っています。
株価指数連動型投資信託受益証券( かぶかしすうれんどうがたとうししんたくじゅえきしょうけん )
「ETF」(株価指数連動型投資信託受益証券)は、特定の株価指数に連動することを目的に運用される投資信託で、平成13年7月から東証に上場され、売買されています。
通常の投資信託とは異なり、以下の特徴があります。
* 取引所に上場されるため、立会時間中いつでも売買が可能。
* 売買方法は株券と同様。
* 信用取引が可能。
* どの証券会社においても売買が可能。
* 設定・交換の仕組みから投信会社の運用コストが少ない。
* 特定の指数(TOPIX、日経225株価指数等)に連動して価格が推移する ため、分かりやすく、手軽に分散投資によるメリットが享受できる。
株価指標( かぶかしひょう )
個々の銘柄の様々な株価の動きを統計手法によって市場全体の代表値として求めたものです。
これには、主に対象とするグループの平均的な株価水準を把握するための株価平均(例えば、単純株価平均)と、主に市場全体の株価変動の動向をみるための株価指数(例えば、東証株価指数(TOPIX)など)や修正株価平均(例えば、日経平均株価など)があります。
さらに広義には、株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)、株式利回りなどといった、株価とそれ以外の要因(企業の配当や利益など)との関係からみた指標もその範疇に入ってきます。
株価収益率( かぶかしゅうえきりつ )
PER(ピーイーアール、またはパー。price earnings ratioの略称。) ともいう。
投資判断指標の1つ。 株価を1株当たり当期純利益で除したもので、株価が1株当たり当期純利益の何倍まで買われているのかを示すものです。
株価収益率が高いほど、利益に比べ株価が割高であることを示し、逆に、株価収益率が低いほど、株価が相対的に低いことを示しています。
株価収益率の基本的な特徴は、株価の相対的水準を測る尺度として、株式利回りを算出する際に使用する配当金(株主に分配される部分)に代えて、当期純利益を採用していることにあります。
株価純資産倍率( かぶかじゅんしさんばいりつ )
PBR(ピービーアール。price book-value ratioの略称。) ともいう。
投資判断指標の1つ。株価を1株当たり純資産で除したもので、株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているのかを示すものです。
株価収益率が株価と利益(フロー)の関係を表しているのに対し、株価純資産倍率は株価と株主資本(ストック)の関係を表しており、株価収益率同様、株価の相対水準を示す指標です。 また近年においては、事業展開の一環として、例えば企業買収などの場合に企業価値を測定する投資尺度としても用いられているようです。
株券オプション取引( かぶけんおぷしょんとりひき )
株券オプション取引は、株券を原資産としたオプション取引のことをいいます。東京証券取引所では、平成9年7月から取引を開始しています。
株式移転( かぶしきいてん )
既存の会社A社が、完全親会社(他の会社の発行済株式の総数を有する会社をいいます。)を設立し、自らは完全子会社(発行済株式の総数を完全親会社が有する会社)となるための制度で、具体的には、A社株主の有するA社株券は株式移転により設立する完全親会社に移転し、A社株主は完全親会社が株式移転に際して発行する新株の割当を受けることにより、当該完全親会社の株主になります。
株式公開( かぶしきこうかい )
IPO(Initial Public Offeringの略称。)ともいう。株式会社がオーナーなど少数の株主により所有され、自由な株式譲渡が制限されている状態(未公開会社)から、不特定の多くの株主により所有され、株式市場において自由に売買が可能となる状態(公開会社)となることを株式公開といいます。
株式公開の方法は証券取引所市場への上場と店頭登録市場への登録があります。
株式公開時においては、通常、新株を発行し、株式市場から新たな資金調達を行う「公募増資」や既存株主が保有株式を売却する「売出し」が行われます。
株式公開により資金調達の多様化が図れる他、知名度の向上や社会的信用の増大といった効果があります。その一方、不特定多数の投資家から資金調達を行うことから、業績など企業情報を開示する義務が生じます。
株式交換( かぶしきこうかん )
既存の会社A社が既存の他の会社B社の完全親会社(他の会社の発行済株式の総数を有する会社をいいます。)になるための制度で、具体的には、B社の株主の有するB社株式を株式交換の日に株式交換によってA社に移転し、B社株主にはA社が株式交換に際してA社株式を割り当て、同日にA社株主になります。
株式事務代行機関( かぶしきじむだいこうきかん )
「株式事務代行機関」とは、会社法第123条に定める「株主名簿管理人」のことをいいます。
株式事務代行機関は、発行会社に代わり、名簿書換事務をはじめとして、株券・優先出資証券の発行事務など、株式全般の事務を代行します。
なお、当取引所が認める株式事務代行機関は、現在、信託銀行及び証券事務代行会社となります。
株式の譲渡制限( かぶしきのじょうとせいげん )
株式は他人に譲渡することができることが原則とされていますが、その例外の一つとして、定款により株式の譲渡につき取締役会の承認を要する旨を定めることができます。
東証の株券上場審査基準においては、株式の譲渡制限を行っていないことが上場審査基準の要件の一つとして定められております。
また、株券上場廃止基準においては、上場会社が株式の譲渡制限を行うこととした場合には、上場廃止基準に該当する旨が定められています。(いずれの場合についても、特別の法律の規定に基づき株式の譲渡制限が行われる場合であって、かつ、その内容が当取引所の市場における売買を阻害しないものと認められるときを除きます。)
株式売買システム( かぶしきばいばいしすてむ )
株式売買システムは売買注文の発注・受注、注文の付合せ、約定の照合等の、売買に関する業務のすべてをコンピュータによってシステム処理する目的で昭和57年1月に導入されたシステムです。
従来は立会場銘柄とそれ以外の銘柄は別々のシステムによって取引が行われていましたが、システムをリプレースし、現在はすべての株式について、株式売買システムによって取引が行われています。(平成12年5月29日に一部稼動、平成12年7月17日から全面稼働)
株式分割( かぶしきぶんかつ )
株式分割は、資金調達を伴わない新株式の発行形態で、既に発行されている株式を細分化して発行済株式数を増加させ、その増加分を、株主の所有株式数に応じて配分する方法です。
株式分割を行って発行済株式数が増加しても、株主の持分である株主資本には変化がないため、株価が分割比率に応じて理論上は下がることとなります。
株式分布状況調査( かぶしきぶんぷじょうきょうちょうさ )
我が国の株式保有の実態を把握する目的で全国の証券取引所が上場会社の株式分布状況に関して行う調査。
主な調査内容は、「個人」、「外国人」、「事業法人」など投資部門別の株式保有金額・保有比率、地方別株式保有状況などです。
株式併合( かぶしきへいごう )
2株を1株に併合するというように、株式分割とは逆になります。この場合、1000株を保有している株主の持分は500株となり、理論的には株価は2倍に調整されます。
株式併合は、場合によっては、端株主や売買単位未満株の株主を増やすことになるなど、株主の権利を侵す可能性があるため、株主総会の特別決議が必要となっています。
株式ミニ投資制度( かぶしきみにとうしせいど )
株式ミニ投資制度は、投資家と証券会社の間で単元未満株(ただし、売買単位の10分の1の整数倍で10分の9以下)を売買をする制度です。
証券会社は、この単元未満株を売買単位にまとめて市場で執行します。株式ミニ投資により買い付けた株式は、証券会社名義で証券保管振替機構に預託され、投資者はその持分を有することになります。
株式ミニ投資制度を利用することにより、投資者は単元株購入に満たない少額の資金で株式投資を行なうことが可能となります。
この点では、株式累積投資制度と同様の機能を持っていますが、同制度が基本的には単元未満株を定期的(毎月一定の日)に買い増していくのに対して、株式ミニ投資制度の場合は投資家がタイミングを計って機動的に売買を行なうことが可能です。
株式利回り( かぶしきりまわり )
投資判断指標の1つであり、配当利回りともいいます。
ある時点で株式へ投資した場合の投資資金と、それが1年間に生むと期待される配当金との比率を示すものであり、銘柄間の株価水準の比較に利用されるほか、株式以外の投資対象(債券利回り、銀行預金の利子率など)との収益性の比較にも利用できるという特性を持っています。
株式市場全体の利回りをみるためには平均利回りが用いられ、その算出上、上場株式数を加重するか否かによって、単純平均利回りと加重平均利回りとに分けられます。
株式累積投資制度( かぶしきるいせきとうしせいど )
株式累積投資制度は、証券会社が選定する銘柄の中から投資者が指定した銘柄の株式を、当該投資者の払込金と同一銘柄を指定した他の投資者の払込金を合算した額で、定期的(毎月一定の日)に共同買付けする制度です。
1回の払込金額は、証券会社により例えば1万円以上などと定められているので、この制度を利用することによって、比較的少額の資金で株式投資が可能となります。
株主還元( かぶぬしかんげん )
株主利益還元ともいい、会社が営業活動によって獲得した利益を適切に株主に還元することをいいます。
還元の方法としては、増配や株式分割等があり、東京証券取引所では、平成4年から株主への利益還元等において特に優れた実績を上げたと認められる上場会社を表彰しています。
株主資本( かぶぬししほん )
株主資本は、貸借対照表の資本の部の合計であり、「自己資本」、「純資産」とも言われます。
内容は、株主の払込金である資本金及び資本準備金と、過年度からの利益の蓄積である利益準備金及びその他剰余金で構成されており、このことからも、株主資本は「株主のもの」であると言えます。
この株主資本は、経営者が事業を行う「元手」という観点から、「株主資本利益率」、「株主資本配当率」といった収益性や株主への還元状況をみる指標に、また、借入金や買掛金などのように返済・支払を要しない資金であることから「株主資本比率」といった財務構成面からみた安全性指標に利用されており、さらに、「1株当たり株主資本」として持分証券である株式の投資価値を測定する指標としても利用されています。
株主資本配当率( かぶぬししほんはいとうりつ )
株主資本配当率は、年間配当金を期末資本の部の合計で除したものです。
株主が直接払い込んだ資金と、本来株主に帰属する利益を再投資している内部留保の合算である株主資本という「元手」に対して、株主に年間どれだけの配当金としての還元があったかをみる企業の経営効率を測定する指標の一つです。
(計算式)
株主資本配当率=
配当金総額/期末資本の部合計(新株式払込金を除く)×100(%)
株主資本比率( かぶぬししほんひりつ )
株主資本比率は、株主資本を総資産で除した数値で、財務の安定性を測る指標の一つです。
株主資本は、株主からの払込金と、過年度からの利益の蓄積で構成されており、負債とは異なり、返済・支払を要しない資金であるため、総資産(負債+株主資本)に占める株主資本の割合を計算し、その比率が高いほど財務の安定性が高いと言われています。
(計算式)
株主資本比率=株主資本/総資産×100(%)
株主名簿( かぶぬしめいぼ )
株主名簿とは、発行会社が株主を把握するために作成する、株主の氏名、住所、保有株式数、取得年月日等を記載した帳簿です。
株券を取得した場合は、発行会社に株券を提出して名義の書き換えを請求することにより、株主名簿に株主として記載されます。原則として、株主名簿への記載がなければ、株券を所持していても、配当金の受領や株主総会への出席などの株主としての権利を行使することはできません。
株主割当増資( かぶぬしわりあてぞうし )
株主割当増資は、新株引受権を株主に割り当てて行う新株式の発行形態で、株式の発行価格は時価にかかわらず額面金額によるもの(額面発行増資)と、額面金額と時価の中間の価格によるもの(中間発行増資)とがあります。
この増資方法には、時価と発行価格との差は応募者となる株主に帰属するため応募の確実性が高まること、増資による株主構成の変化が少ないといった特徴があります。
空売り( からうり )
株式を所有せずに、又は所有している場合であってもそれを用いず、他人から借りてきた株券を用いて売却を行うこと。
近い将来に株価の下落を予想している場合において、現時点の株価で売却し借りてきた株券で決済を行い、株価が下落した時点で買戻しを行うと同時に貸主に株券を返却する。結果として売却時点での価格と買戻し時点での価格の差し引き分が利益となる。
空売りには株価の下落を予想している場合にその差額から得られる利益を狙った投機的なものと、所有株式の株価下落による損失をヘッジするためのつなぎ売りの2種類がある。
監査意見( かんさいけん )
証券取引法193条の2第1項には、証券取引所に上場されている有価証券の発行会社その他政令で定めるものは、証券取引法の規定により提出する貸借対照表、損益計算書その他財務書類について会計監査人の監査証明を受けなければならない旨が規定されています。
この監査に関する監査報告書が有価証券報告書等に添付されることとなりますが、その中で会計監査人により表明される意見を監査意見といいます。なお、監査意見には総合意見と個別意見があります。
監査法人( かんさほうじん )
5人以上の公認会計士が共同で組織・設立した法人をいいます。
被監査企業の規模拡大に伴なう組織的監査の必要性や公認会計士監査の独立性確保等の観点から昭和41年の公認会計士法改正により設立が認められています。
一部の監査法人には、証券取引法監査などの監査業務の他、株式公開支援業務や経営管理やコーポレートガバナンスに関するアドバイスを行う法人もあります。
幹事会社( かんじがいしゃ )
有価証券の発行者又は所有者と元引受契約の締結の際、その内容を確定させるための協議を行うことがある会社を言います(証券会社に関する内閣府令第9条)。
また、一般的に「幹事証券会社」は株式公開時や公開後の資金調達時において、公開等に関する全般的な指導や取引所など関係機関との折衝・調整等を行います。
こうした業務を中心的に行う幹事証券会社を「主幹事証券会社」といいます。
元本リスク( がんぽんりすく )
証券の売方が買方に証券を引き渡したにもかかわらず買方が代金の支払いを行わないこと、あるいは、証券の買方が売方に代金を支払ったにもかかわらず売方が証券の引渡しを行わないことにより、証券や代金を元本ごと取りはぐれてしまう危険のことを元本リスクといいます。
ガンマ( がんま )
オプションのリスク指標のひとつで、基礎商品の価格変化に対するデルタの変化額を表します。
ガンマ(γ)=デルタ値の変化幅/基礎商品価格の変化額
ガンマの値が大きくなるほど、基礎商品の価格が変動した時のデルタの変化が大きくなり、ガンマが小さくなれば、基礎商品の価格が変動してもデルタの変化は小さくなります。
なお、価格変動リスクを回避するためにデルタヘッジを行う時、ガンマの値が大きければデルタの変動も大きくなるために、ポジションを頻繁に調整する必要が生じます。
監理ポスト( かんりぽすと )
上場有価証券が上場廃止基準に該当するおそれがある場合には、その事実を投資者に周知させ、投資者がこれに対応する措置がとれるよう、当該株券を「監理ポスト」に割り当て、監理ポストにおいて売買を行わせることにしています。
この監理ポストの割当期間は、上場廃止基準に該当しないことが明確になったとき、又は上場廃止基準に該当することとなったときまでとなっており、前者の場合は通常の取引に戻り、後者の場合は整理ポストに移行することになります。